プライベート

佐伯祐三展に行ってきた話。

3月2日、休みをいただいて東京ステーションギャラリーで開催されている佐伯祐三展に行ってきた。

ステーションギャラリーは名の通り東京駅にある美術館なので、展覧会へ行くだけなら駅から出る必要はないんだけど、入場予約した時間よりだいぶ早く着いてしまったので、周辺を散歩した。

丸の内を歩くのは初めてだった。ビルが立ち並ぶオフィス街ではあるが、新宿や渋谷などと違い、建物が密集してなくて広々としている。ちょっと進んだところには皇居がある。東京駅の北口を出て東に進むと「丸の内 味の散歩道」という居酒屋が立ち並ぶ通りがあり、昭和の空気が漂っていた。通りの構造上のせいか、このあたりは換気が悪く油の匂いがひどい。

佐伯祐三は今から100年くらい前の画家で、わずか31歳という年齢で亡くなっている。死因は結核。

それでも佐伯祐三は作品数が多くて活動期間の短さを感じさせない。今回の展示数は100以上。特にパリの街の風景を描いた作品は有名で、広告ポスターがベタベタと貼られた壁の絵が印象的。似た構図の絵が何枚もあるのだけど、どれも見ていて飽きないし古さも感じさせない。生で見たら誰もが、部屋のリビングや自分のお店に飾りたいと思うだろう。展示会は4月までやっているので興味のある人はぜひ行ってみて欲しい。

私は展示会の順路を何度も逆走し、一度見た絵をまた見に戻るということを繰り返した。絵に触発され、早く家に帰って何か描きたいと思うと同時に、まだ帰りたくないという思いもよぎり、結局2時間以上見続けることとなった。

すっかり佐伯祐三にやられた私は帰りの電車で、買った図録を開いた。確かに佐伯の絵だが、拍子抜けするくらいにエネルギーを感じ取れない。そのくらい実際の絵は強い。佐伯祐三はこんなものではなかった。

強い絵が描きたい。

そのためにはもっと描かないといけないし、描き続けないといけない。けど、描き続けるのって怖い。没頭するのが怖い。

何かに没頭できることは凄く幸せなことのように思えるが、ときどきそれをしてはいけないような気になる。よくわからないけど。

もう40歳過ぎたせいか「他にやることあるんじゃないか」と考えてしまう。

絵なんかカネにならん。とか考えてしまう。

でも、そこに負けてんだよなあ。やればいいだけなのに。

中央線から見える神田川。

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