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人間の性(SAGA)について。不倫は止められないのか。遺伝子レベルで二人に一人は浮気する? 

こんにちは、トランスジェンダー女性のきょんです。本厚木のオカマバー『おかま共和国」でチーママをやってます。

わたくし本業はオカマバーのチーママなので、お客様からよく恋愛相談を受けることがある。「オカマは男女両方の気持ちがわかる」などと言われるのでこの手の相談は多い。確かに両性の気持ちはある程度わかるが、逆を言うとどっちの気持ちもわからない。そもそも他人のことなどわからない。わかっていたら今頃私にも素敵な彼氏がいるはずだ。

恋愛相談は相談者の相手が不在の状態なので公平な見解ができない。その場にいない人間のことをよく言うのも悪く言うのも簡単だし、彼氏彼女への不満は相談者にも問題があることも多い。なのでわたしは極力ボケるようにしている。私はカウンセラーではないので、その相談に対して想定外の答えを返すことによってオカマの視点を面白がってもらうようにしている。相談に対しての最善の策など本人が一番わかっているだろうから、普通の返しなんて参考にならないだろう。むしろ新しい視点を得ることによって何か持ち帰ってもらえればオカマ冥利につきる。もちろん真面目にお答えすることもあるので、そのへんはお店で試していただければ嬉しいです。お店のホームページはこちら 本厚木おかま共和国

恋愛相談のなかでも特に多いのが「浮気」に関することだ。浮気する側もされる側もとにかく多い。もはや人間に一夫一妻は無理なんじゃないかとさえ思いながら、たどり着いたのがこの本である。

この本は生物学的な根拠をもとに遺伝子レベルで浮気してしまう人間のお話が書いてあり、非常に面白い。

脳科学者である中野信子さんの本は、解決策のない身近な問題を深掘りすることが多く、いろいろと考えさせられるぜ。

日本人は浮気が多い

婚約者または交際相手のいる日本の男女を対象にした調査で、過去一年以内に婚約者または交際相手以外とセックスしたかどうかのアンケート結果が

男性 64.3%  

女性 29.1%

となっている。データは2012年のものなので、マッチングアプリが普及している2021年現在ならもっと多いかも知れない。減っているということは、まずないと思う。

さらに、コンドームで有名な相模ゴムのアンケートで、

現在交際相手や結婚相手以外にもセックスする相手がいるか? という質問の答えが

男性 26.9%

女性 16.3%

これも2013年の統計。年齢別では20代に多いようだが、男性は平均すると4人に1人は浮気している計算になる。

ちなみにこの数字は世界的に見ると高いらしい。日本は比較的不倫が多い国なのである。

一夫多妻制について

生殖のスタイルは環境によって大きく左右されるらしい。ゴリラは強いオスがメスのハーレムを作ることから一夫多妻である。逆に、チンパンジーのメスは発情期になると1日7〜8頭のオスを相手にするとか。ある日突然ヤリ○ンになるのだ。

カナダのウォータールー大学のクリスバウフ教授らの研究によると

人類は狩猟採集時代は一夫多妻だったが、農耕をはじめて集団定住するようになったあと、性感染症の大流行に見舞われた。そのため、特定の相手と添い遂げるほうが感染を防げることから一夫一妻制が定着した、と推測している。

農耕社会になると、コミュニティの人口が増える。狩猟採取時代は集団の規模が30人くらいだったのに対し、農耕社会の集団では300人を超える。この集団の中で性感染症が広がると出生率が低下するため、繁殖に影響が出ることから、感染を抑えるために一夫一妻制が普及したという。

一夫多妻は男性にとって夢のようなお話だが、実は男性に不利な制度である。一夫多妻では経済力のある強い男が複数の女性を奪ってしまうため、弱い男は女性と結婚する機会を得られない。幸か不幸か一夫多妻制は、生きる意味ではむしろ女性のほうが得をするらしい。不思議である。

不倫遺伝子。二人に一人は浮気する。

いよいよ遺伝子レベルでのお話になる。例えばお酒が飲めないいわゆる下戸の人が一定数いるのは、遺伝子が関係しているらしい。浮気体質も遺伝子が深く関係しているようだ。

ややこしい専門用語が出てくるけど、脳内ホルモンの一種である「バソプレシン」というものがあり、このホルモンは相手に対する親切心や性行為に対する感受性に影響する。そのバソプレシンの受容体AVPR1A遺伝子の塩基配列というムズイ言葉が出てくるのでここでは詳しく記述しないが、要するに人間の2分の1くらいには生まれつき不倫の遺伝子を持っている人がいるということだ。ちなみにチンパンジーも同じ割合で、この遺伝子の有無によって生殖傾向が分かれる。

悲しい話ではあるが、人間の2人に1人は浮気体質になる。この割合はかなり多いと感じるかも知れないけど、生物学的に繁殖するために必要な遺伝子であったので止むを得ない。

逆に言うと浮気しない人も一定数存在するので、そこに希望を持っていただきたい。見分け方としては、利他性、慈悲性、というか、要するに相手に対してやさしい人はある程度浮気しない可能性が高いようだ。不倫型の人間は恋愛に限らず「他者に対する親切行動」の度合いが少ない傾向がある。

イスラエルのヘブライ大学心理学部が行った実験で「独裁者ゲーム」というものがある。限られたリソースを他者とどう分け合うのかの行動を見ることで、その人の性格を調べることができる。

この実験は、まず被験者に1万円を渡す。そして被験者はこの1万円を他者(Aさん)と分けなければならない。ただし配分は自分で決めることができる。Aさんはその決定に従わなければならない。

この結果、1万円を全部独占する人もいれば、きっちり半分にする人もいる。あるいは全部相手にあげてしまう人もいる。この実験である程度、性格がわかるようなので是非自腹で試していただきたい。

幼少期の親との関係性が浮気を招くことも

幼少期に母親と接触した時間によって後天的な性格に影響が出る。泣いているとき母親がすぐに対応してくれたかそうでないかなど、大人になってからの恋愛感も変わるらしい。愛情が十分でない場合「不安型」と呼ばれる子供が育つ場合がある。不安型の人間は他者に対して過度の期待をもち、恋愛に対しても依存や失望を抱く付き合い方になる傾向がある。

そのため不安型の人がパートナーとの関係に不安や寂しさを抱いた場合、外で自分の不安を埋めてくれる相手に愛情を求めてしまうことがある。つまり不倫関係に陥りやすい。

育った環境で左右される傾向だけど、付き合う相手によって好転することもわかっている。

不安型とは逆に安定型と呼ばれる人も存在する。幼少期、親の愛情を多く注がれて育った安定型の人はフランクなので、他者との良い関係の構築がうまい。

不安型の人は安定型の人と長期的に付き合うことで、安定傾向になることも十分にありえる。不安を抱きやすい人は、できるだけ精神的に安定した相手と付き合うことがいいようである。

余談だが、精神的な不安はホルモンの影響もあるので、筋トレすることによってそこそこ解消することもできる。安直に感じるかも知れないが、人間の心は意外と体を動かすことによって安定することもある。実際落ち込みやすい人はあまり運動しないことが多い。

動物的に惹かれ合う

最後はオスメスの話になる。女性は排卵期になると性的な魅力が高まり、無意識に男性に対してアピールする。対して男性もまた、排卵期の女性の匂いに惹きつけられる。男性は排卵期の女性に触れるとテストステロンが急増。男女は相互作用によって惹かれ合う。よってお互いに決まったパートナーがいたとしても、出会うタイミング次第ではヤっちゃうことになるかも知れないのだ。

これはもう神がプログラムしたとしか思えない、理性を超えた繁殖システムである。結局わたしたちは、人智を超えた大きな何かに動かされているのだ。このプログラムから逃れるには出家するかオカマになるかない。

まとめ。結局どうすればいいのか?

人が浮気や不倫する原因についていろいろ書いてきたが解決策はほとんどない。わたしはいい年なので、相手の浮気はこちらがわからないようにやってくれたら問題はないと思ってしまう。パートナーのスマホを覗くこともない。

だいたいにしてオカマから言わせて貰えば男女関係が成立するだけで幸せである。こちらは相手を見つけるだけでも一苦労なんだから、男女のフったフラれたは笑い話にしかならない。恋に傷ついたときはとことん落ちて、カラオケで中島みゆきでも歌うのが一番だと思うが、どうだろうか?

今回はなかなか難しい問題でした。個人的に不倫はしたくない派です。その理由としては前に書いたブログ、彼氏ができない話で詳しく語っております。

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