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コミュニケーションの研究〜オカマバーのチーママの対人技術のまとめ

オカマバーで働いているだけあって、いつも話術やコミュニケーションの研究をしている。本屋なんか行って、コミュ力、雑談力、などの本を見つけると、とりえあず手に取ってパラパラと見る。「なるほど」と思うこともあれば「それはちゃうな」と、思うこともある。決して勉強熱心な方ではないんだけど、せっかくなので今日はコミュニケーション術について、これまで自分がやってきたことをまとめてみた。今年は過去最高にやる気のあるキャストがそろっているし、接客を教える側としてもきちんとまとめたい。

対人は難しい。自分もまだまだなんだけど日々研究だ

コミュニケーションの心構え

人と接するにあたって、そもそもの前提にしていることをまとめてみた。コミュニケーションを取る以前の基本的な立ち振る舞いとなる。

愛想よく楽しげに

これは本当に最低限。明るく振る舞うことにはお金はかからない。ただ、明るさや愛想の良さ、というものは日常生活をどう過ごしているのかで大きく影響される。体調が悪かったり、プライベートの人間関係がうまくいってなかったり、金銭で悩んでいると絶対に元気がでない。そのため、私は人前で常に明るく振る舞えるようにするために、心身ともにできる限り健康に過ごすことを心がけている。なるべく自炊をして栄養があるものを食べる。毎日8時間は寝る。プライベートでは厄介ごとを多く持ってくるような人とは付き合わない。パートナーがしょっちゅう喧嘩ばかりするような間柄だったら、とっとと別れる。ギャンブルもやらない。私の性格上、想定外の出費は確実に凹む。例えば競馬で10万負けたりしたら、仕事中ずっと死んだ目をしているだろう。(逆に話のネタになるかもしれないから、たまにはそういうのもいいいかも)

チャゲアスのYAHYAHYAHの「病まなーいここーろでー」みたいなメンタル維持が大事。あっ、でもASKAはだいぶ病んだか。

相手のことはわからない

私がいつも意識していることは「他人のことはわからない」ってことだ。なぜなら、まず私自身がそうだったから。私がセクシャル的に人と違うことは、家族や同級生ですらわからなかった。オカマやゲイのようなセクシャルマイノリティにコミュ力が高い人が多いのは、人はそれぞれ違って当たり前という認識で生きてきた実体験があるからだろう。(もちろん全てのセクシャルマイノリティがコミュ力が高いわけではない。逆に人間関係を構築するという成功体験が少なかったために内気な人も多い)

他人のことはわからない。でも、わからないからこそ、「せめて少しくらいは理解しよう」とする意識が必要となる。

重要なのは「先入観を捨てること」である。自分の偏見で相手の人間性を決めつけないこと。

例えば私たちのようなオカマによくある先入観として「オカマはガタイのいい男が好き」「裸の男見たら喜ぶんだろ?」みたいなことを言う人がいるけど

クソ違います

全てのオカマの好みがガチムチとは限らないのだ。「相手のことは常にわからない」を前提としながら、理解できるように努め続けることが大事になる。

共感できる部分は素直に共感しよう。

好奇心を持つ

話相手に対する興味を示す。お客さんはオカマバーに興味があって来てくれたわけだから、オカマバーに興味のある人に興味を持たないなんて逆におかしい。目の前の人に興味を持つことは、この場のコミュニケーションだけではなく、自分の今後のビジネスにつながる。人が相手の仕事である以上は、人の心理は知りたいと思うのは当たり前だ。

私は人一倍好奇心が強いので、相手の話をよく聞くし、足りなければ質問する。いきなりぶっこんだ内容のことを聞くと嫌がられるので探り探り。(ときどきぶっこんでしまうけど)

インタビューという単語がある。英語表記するとinterviewで、interviewを分けると「中を観る」という意味になる。純粋な好奇心からインターをビューする。中を観なければ相手のことがわからない。

HUNTER×HUNTERのゴンのような好奇心を持とうぜ

テクニック編

ここから先はテクニック的なものだけど、意識することこで会話のレベルがアップするぞ。

センスを身につけろ

言葉選びや品性、ユーモアなどに対するセンスを磨くことを意識する。

特にこれといった技術が必要というわけではないんだけど、言葉のセンスを磨くためには日々いろんなものに触れたり見聞きすることが重要となる。最近芸能人や政治家や議員の失言ニュースが多いが、あれは「自分の世界観だけで物事を見ている」からやってしまうのだ。現代と過去では言っていいこととダメなことがだいぶ違う。時代性や文化など、広く物事を見ることができれば問題発言を発する前に気が付くことができる。

普段から小説やマンガを読んだり、映画を観たりする。時代性を正しく把握するためには過去の名作ばかりでなく、今流行ってるものにも積極的に触れる。最新の情報を仕入れるにはラジオがおすすめ。何かしながら片手間で情報を得ることができる。

映像が浮かぶ言葉を選ぶ

島田紳介さんが昔「道案内できるやつは話がうまい」と言っていたが、その通りである。道順は自分の頭の中にはっきりと映像が浮かんでいなければ人に伝わるように説明できない。自分の中で曖昧なものを相手に伝えるのは無理があるので、曖昧な表現をせず、絵が浮かぶような言葉を選ぶことが重要である。

ラッパーのジブラは「東京の中央」という曲で、自分のことを「俺がラップ界のスピルバーグ」「ビジュアライザー」と言っている。俺は相手の頭の中にすぐ絵が浮かぶ言葉を選んでラップしている、と言ってるわけだ。確かにジブラの曲はちゃんと絵が浮かぶ。BABY GIRLという、海で十代の女と知り合うストーリー形式の曲があるんだけど、ちゃんと小説のようにワンシーンごとの映像が浮かぶ。

逆に絵が浮かばない話は、うまく伝わらないことが多い。内輪の人の話や昨日見た夢の話などがつまらないのは、自分の頭でしか認識できていないので、相手にいまいち伝わらないからである。

言葉の音楽性を高める

わたしは言葉の音楽性と呼んでいるが、単純に言葉の聞き心地の良さをあらわしたものである。話のリズムやテンポ、間の取り方、声の大きさやテンション、滑舌、その人固有の声の良さ、など、音としての会話能力。生まれ持った要素に左右されるものも多いけど、滑舌などは意識的に高めることはできると思うので、なるべく相手に聞き取りやすいように話す。これが良くなるコツは、自分で話しているところを動画で撮って確認すること。見てみると、自分の口癖やテンポの悪さ、聞きとりにくい箇所などが明るみになる。最初は見てられないし苦痛でしかないが、自分で確かめると確実に改善する。

わたしも自分で撮った動画観ながらいろいろ工夫してるんだぜ。

人に話を聞いてもらうには?

愛想よく話す。好奇心を持って相手のことをよく見る。積極的に質問する。センスを磨き、相手の頭に映像が浮かぶような言葉を選ぶ。話のテンポや滑舌などにも気を配る。

ここまでしても、残念ながら話が面白いかどうかは別である。現代は人の話なんかじっと聴くような時代ではない。長い話はすぐに飽きられ、目の前でスマホをいじり出す。

人間の集中できる時間は年々短くなってるらしいぞ。現代人の集中力は金魚以下らしい。

簡潔に話す

話の下手な人は、1から10まで全部話そうとしてしまう。「昨日、誰々から電話きてー、私がこう言ったら、相手がこう言ってきてー、そんでーそんでー、で、話してる最中に弟が…」と、いつ終わるのかもわからない。聞いてるほうもだんだんどうでもよくなってくる。

これを改善するには、簡潔に話す癖をつけるしかない。簡潔に話す癖をつけるコツは、できるだけ見ず知らずの人や、自分より身分の高い人とたくさん話すこと。だいたい長話に付き合ってくれる人は、家族や友達や自分より立場の低い存在(後輩や部下)である。話を聞いてくれる人ばかりに慣れてしまっていると、自分の話が長いことに気がつかないままとなる。

興味を引く話は四つしかない

メンタリストdaigoも勧める、ザ・コピーライティングという本がある。この本は主に広告の書き方を勉強する本だが、会話に使うテクニックとしても非常に参考になる。

この本では、人が興味を引く話は四つしかない、と書かれている。その四つは

特になる

新情報

好奇心をそそる

手っ取り早い簡単な方法

・その話を聞くことで、自分の特になるのか? たとえばお金儲けの話や、ビジネスに生かせるネタ、美容にいいこと、出会いがあるイベントなど、何かしら自分の特になりそうな話には人は興味を示すものである。

新情報は、新聞やテレビなどで日々発信されている時事ネタなどである。昨日何があったか? 今日これから何があるか?など、最新の情報には誰もが注目している。それは身近の出来事も同じであり、例えば「あいつこの前、警察につかまったらしい」とか「あそこに新しいラーメン屋ができる」など、知って驚く最近の出来事には興味を示す。

好奇心をそそる話。自然現象や知られざる歴史、宗教、化学など、純粋に好奇心がくすぐられる話には人は興味を示す。都市伝説などが人気なのはそのせいもあるだろう。「実は我々の祖先は宇宙からやってきた」「坂本龍馬を殺害した人物が判明した」などと言われると「えええ?」となる。人の好奇心はいつの時代も変わらない。

手っ取り早く簡単な方法は、わかりやすい例で言うとダイエット法などである。「1日5分、これをするだけで痩せる!」 「1ヶ月で英語がペラペラになる!」など、簡単な方法には皆が飛びつく。今まで散々騙されてきたとは思うが、いまだにこの手の話には誰もが興味を示す。地道に努力するのが一番だとわかっていても、やはり手っ取り早い方法があるならそっちがいい、と思ってしまうのが人間の性である。

自分が見ているYoutubeの視聴履歴を確認してみよう。ほとんどがこの4つに当てはまるはずだ。

わたしの動画も、できるだけ「見て特になる」情報と「好奇心」を意識してるぞ

参考にしている、話のうまい人

最後はわたしが話術の参考にしている人を一部紹介する。いろんな人たちからインスパイアされてます。

島田紳助(芸人)

トークに関してはやはり最強。あのスピードでもちゃんと伝わるし、要所要所で確実に笑いを取ってくるところが恐ろしい。過去のトークは今聴いてもまったく色あせない。

永野(芸人)

「ラッセンが好き」の人だが、YouTubeに出るようになってからやたら面白い。身を削りながらテレビや芸能界のことをボロクソに言っている。彼が話せば話すほど、聞き手側も話す内容が増えてしまう。終わりのないテーマをぶっ込んでくるのでコミュニケーションとしては理想形。

豊島晋作(アナウンサー)

テレ東のアナウンサー。情報を伝えることに対して真剣である。自身は何も知らない、という初心を維持しながら解説しているので知ったかぶらない謙虚さと熱意が伝わる。個人的にかなり影響されている。

森永卓郎(経済学者)

最近面白い。落語もやっていたらしく、とにかく説明がうまい。近年は癌で余命宣告もされたらしいので、死ぬ前にこれは話さなければいけないという熱意と、ぶっちゃけ話が興味を引く。彼の話の信憑性は謎だが、トークは引き込まれるものがある。

ローランド (実業家・元ホスト)

ユーモアのセンスが卓越している。その視点はなかった、という意外性を一言で落とし込む。無駄がない言葉選びは接客業としても非常に参考になる。

岡田斗司夫(オタキング)

尊敬する人の一人。映画やマンガの紹介は、解説を聞くだけで今すぐ見たくなるほどにうまい。知識が豊富で、ときどき未来予測も的中させる。

まとめ

以上が私の意識しているコミュニケーションの基本形だ。他にもいろんなやり方があるが、ここでは紹介しきれないのでこの辺にしておく。コミュニケーションの1番の醍醐味は、その場その場で個性と個性がぶつかり合って変なものが生まれるときだ。SNSやリモートでは味わえない、生の人間と会うことの面白さがある。恐れず、自分の言葉で誰かと話してみよう。そこでやらかした失敗も、また次の会話のネタになる。

【コミュニケーション】研究。オカマバーのチーママの対人技術のまとめ。わたしはこうしてコミュ力を身につけました。参考にしている話がうまい人は?

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