今から一年半くらい前の話。東京恵比寿で行われた、日本一美しいトランスジェンダーを決める「MISS INTERNATIONAL QUEEN JAPAN」に行ったときの話をしよう。
毎年秋に行われている大会だが、去年は新型コロナウイルスの影響により中止。つまりこの大会(2019年11月21日)が現時点で最後に行われた大会となる。今年はやるのかしら?
そもそもMISS INTERNATIONAL QUEEN JAPANとは
あまり一般には知られていないんだけど、この大会は2004年から行われていてはるな愛さんなども出場している。元々はタイで行われている世界大会で、世界一のトランスジェンダーを決める。日本大会はそのタイでの世界大会に送り出す日本一のトランスジェンダーを決める大会ということになる。
ちなみに大会出場には年齢制限があって確か36歳までだったと記憶している。この大会当時の私は40歳。年齢オーバーなのでお客さんとして参加。若かったらチャレンジしてたかも?
大会を見に行った動機は、まず刺激を受けたかったこと。この頃の私は、性別適合手術を受けようかどうかと揺れていた時期で、同じトランスジェンダーとして、美を追求している部類の人たちがどのくらいのレベルにいるのかを肌で感じたかった。
MISS INTER NATIONAL QUEEN JAPANの公式ホームページはこちら。
会場に入ったときの印象
まず、率直な感想は
完全なアウェイ感
お客さんの大半は大会関係者。スポンサーや出場者の知り合い、お友達、といった感じで、単独で来た人間は私1人だったのではないだろうか。そのくらい内輪の大会だという印象だ。椅子の裏に「関係者」って紙が貼ってあるんだけど、それがやたらに多くて「ああ、来る場所間違えたぜ」と感じてしまい、帰りたくなった。
なので最初は正直、大会の空気に馴染めなかった。飲み物買ったらガラスのコップで渡されて、置く場所ないから床に置くしかないとか。割ったらどうすんねん、みたいな感じで、まあ不便でしたわ。
それでも大会が始まっちゃうと、意外と夢中になって見ることができた。司会ははるな愛さんで、生で彼女を見るのは初めてだった。彼女はテレビで見るより何倍も綺麗でオーラがあった。冗談抜きで何らかの光を発していた。テレビでふざけているイメージとは完全に別人。こればかりは生で見ないとわからないかもです。審査員として参加していたカルーセル真紀さんも拝見することができた。彼女はイメージと違ってかなり小柄。

出場者の魅力
出場したトランスジェンダーはバッチバチに綺麗でした。

なんというか、これは説明するのが難しいんだけど、努力した美しさっていうのかな。そこがはっきり伝わる。
Twitterとかにいる、運よく生まれもった中性的な容姿にちょい足ししたって感じのナルシスト女装ではなく、本当にやれることをやってここまで自分を仕上げてきた、というトランスの人が多く見られた。写真見ても、元男が二の腕こういう風にならんでしょと思ってしまう。細。
大会ではウォーキング、水着審査、一芸(ダンスや歌)、などで審査される。素人の私には判断基準はわからないが、見てて、なんというか、刺激されました。出場者みんな20代くらいよ。ステージの上のプレッシャーがひしひしと伝わってきたし、刺激もらえました。客数はせいぜい200人くらいだったと思うけど、それでもあそこにいたらマジ足震えると思う。

大会を見て得たもの
はじめは居心地が悪くて不安だったけど、今思うと見てきて良かった。ここで得たものはトランスジェンダーとしての気概。美を追求することへの執念。トランスジェンダーして生きるからは、見た目という呪縛からは逃れられないので、私も歳や環境に負けず、できることはやるしかないと思うことができた。見た目や外見にとらわれたくない気持ちもあるが、少なくとも日本のトランスジェンダー女性、MTFはそこで判断されてしまうのが現実だ。
良くなかった部分
さて、逆に良くなかった部分も話さなければならない。
実はこの大会、二次会というか第二部があって、終わった後にいろいろ催しがある予定だったんだけど、第二部の開始予定時刻が大幅に遅れていて、いつまでも始まる気配がない。席から退場しているので、その間待たされていた場所は会場のロビーのような場所だった。ここでのアウェイ感が限界なので、私は帰ることにした。第二部も少し楽しみだったが、ここは正直な感想として手際の悪さを感じた。
悪かった点その2。チケット代が高い。なんと15000円である。第二部にも参加してのお値段なので妥当かも知れないけど、途中で帰った私にとっては高いとしか言いようがない。
まとめ。本大会の良い点と悪い点
良い点
現状の最高峰のトランスジェンダーに直接触れることで美に対する刺激をもらえる。
本格的なステージ演出。司会進行や審査に著名人がいるので、生で見ることができて感動。
悪い点
参加費が高い。第二部以降の手際が悪い。
広く知られているイベントとは言えないので、一般の客としての参加はかなりアウェイ感がある。
というわけで次回行くかどうかは未定。素人が1人で行くにはおすすめできないというのが正直な感想である。行くとしたら、出場者に知り合いがいるので応援として行くか、あるいはビジネスチャンスを掴む目的で名刺でも配りに行くか、という動機になると思う。

捕捉
少し紛らわしいのだけど、「ミスインターナショナル」が女性の大会で「ミスインターナショナルクイーン」がトランスジェンダーの大会、となる。
最初、間違えてミスインターナショナルのホームページを見ていて、
「本当に元男? 女性にしか見えない! レベル高すぎっ!」
と思っていたけど、それもそのはずで、彼女らは全員女性でした。
というオチ。
お間違えないように。
こちらの動画でも感想を述べています。ぜひ見てね。



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